【住民向け】マンションにEV充電器を付けてほしいときの理事会への提案の仕方|伝える5つの項目

結論

マンションの駐車場に電気自動車(EV)の充電器を付けるには、管理組合での合意(総会での決議など)が必要です。まずは理事会や管理会社に、要望と「誰が使い、誰が費用を持つか」の考えを伝えるところから始めましょう。

提案には、使いたい理由・駐車場の状況・利用方法の案・費用負担の案・使える補助金や公的な支援をそろえると、理事会が検討しやすくなります。東京都内なら無料のアドバイザー派遣も使えます。

この記事の補助金の情報は2026年10月12日時点のものです。申請前に公式ページで最新の内容をご確認ください。

分譲マンションに住んでいて、EVを買いたい・すでに持っているのに、自分の駐車区画で充電できずに困っていませんか。戸建てと違い、マンションの駐車場は管理組合の共用部分にあたる場合が多く、個人の判断だけで充電器を付けることはできません。どこに、何を、どう伝えればよいか迷う方は少なくありません。

この記事では、マンションで電気自動車を充電するために、管理組合で決めることと、理事会への提案に入れたい項目を整理します。理事会が検討に使える補助金や、東京都の無料相談といった公的な材料まで、公式の資料をもとに紹介します。

こんな方にオススメ

  • ●EVを買いたい・持っているが、マンションの駐車場で充電できず困っている区分所有者の方
  • ●理事会や管理会社に充電器の設置を相談したいが、何から伝えればよいか分からない方
  • ●費用を自分が持つのか、補助金が使えるのかを知りたい方

この記事を読むと…

  • ●充電器の設置に管理組合の合意が要る理由が分かる
  • ●理事会への提案に入れたい5つの項目が分かる
  • ●理事会が検討に使える補助金・公的な支援と、提案のあとの流れが分かる

この記事でわかること

  • ●充電器の設置に管理組合の合意が要る理由
  • ●理事会への提案に入れたい5つの項目
  • ●理事会が検討に使える補助金・公的な支援
  • ●提案のあとの流れ(アンケート・見積もり・総会)

マンションのEV充電設備は、補助金を使うと自己負担を大きく抑えられることがあります。対象になるか、無料で相談できます。

マンションの充電器は管理組合で決める

マンションの駐車場に充電器を付けるには、管理組合での合意が必要です。駐車場や電気の配線が共用部分に関わるため、住民ひとりの判断では進められません。まずはこの前提を理解しておくと、提案がスムーズになります。

提案までの準備。1 駐車場と管理規約を確かめる、2 5つの項目(理由・場所・利用方法・費用負担・補助金・支援)を整理する、3 理事会・管理会社に相談する、4 アンケート・見積もり・総会へ
提案までの準備

国の補助金は総会決議か理事会合意が要件

国の補助金(令和7年度補正)を分譲マンションで使う場合、交付申請の時点で、住民総会で設置が決議されているか、理事会で合意されていることが要件です。理事会の合意で申請する場合は、議事録に住民総会の開催予定日を記載することが求められます。

これは、充電器の設置が管理組合全体に関わる事柄だからです。申請者には個人(共同住宅の居住者等)もなれますが、分譲マンションでは総会決議か理事会合意が前提になります。

なお、国の補助金は令和7年度補正の第1期・第2期とも受付が終了しており、次の募集は未発表です。最新の状況は公式ページでご確認ください。

出典:令和7年度補正 充電設備 交付規程(次世代自動車振興センター) / 同 申請の手引き(2026年10月確認)

東京都も「総会等での承認」→補助金申請→工事の順

東京都の手順でも、まず総会等での承認を得ることが出発点です。承認を得たうえで、原則として工事を発注する前に補助金を申請し、そのあとで工事に進みます。

東京都のポータルは「総会等での承認を得るためには、マンション住民間の合意形成が必要不可欠です」としています。

出典:東京都マンションEV充電器情報ポータル「手続きの流れ」(2026年10月確認)

費用負担と利用ルールも総会で

充電器そのものの設置だけでなく、費用の負担方法と利用ルールも総会で決めておくことが望ましいとされています。国土交通省のマンション標準管理規約コメント(第15条関係)では、設置費用や運用・維持費の負担を、あらかじめ総会で決議しておくことが望ましいと記載されています。

同じコメントでは、使用ルールや使用料を駐車場使用細則等に定めることが望ましいともされています。導入マニュアルの参考資料6には「電動車用管理規約と使用細則例」が載っていて、提案の参考資料になります。詳しい決め方は総会決議・理事会合意のページで解説しています。

管理組合の理事

充電器って、自分の駐車区画なら勝手に付けられないんですか?

EV充電アドバイザー

マンションの駐車場は共用部分にあたる場合が多く、その場合は管理組合での承認が必要です。まず管理規約と駐車場使用細則を確認するのが第一歩ですよ。

出典:既存の分譲マンションへのEV・PHEV充電設備導入マニュアル(国土交通省サイト掲載)/国土交通省「マンション標準管理規約 令和6年改正について」(2026年10月確認)

この記事の目次

提案の前に自分で確かめておくこと

理事会に相談する前に、自分で確かめておくと話が早く進む点があります。駐車場の形・区画の状況・管理規約の該当箇所の3つです。順番に見ていきましょう。

駐車場の形(平置き・機械式)を確かめる

駐車場が平置きか機械式かで、設置の進め方が変わります。機械式駐車場は、まずメーカーに充電器を付けられるか問い合わせが必要です。

その理由は、機械式はパレットの重量制限があるためです。EVは車種によって重く、重量制限を超えると設置できない場合があります。

自分の区画か空き区画かを確かめる

充電器を付けたい場所が、自分が使っている区画か、共用の空き区画かを整理しておきましょう。設置場所によって、提案の内容と関係する住民の範囲が変わります。

自分の区画に付けたい場合でも、共用部分の電気を使うため、総会での承認が要るかを確認する必要があります。先に工事を頼まず、まず管理組合に相談することが大切です。

管理規約・駐車場使用細則のどこに関係するか

管理規約と駐車場使用細則のうち、充電器の設置に関係する箇所を確かめておきます。共用部分の変更・使用料・駐車場の使い方などが該当しやすい部分です。

どこに書かれているか分かると、理事会への相談で論点を具体的に示せます。自分のマンションで付けられそうか知りたい方は、かんたん診断で状況を整理するところから始められます。

理事会への提案に入れたい5つの項目

理事会が検討しやすいよう、提案には5つの項目をそろえると効果的です。いずれも「説得」ではなく「一緒に検討してもらうための材料」として整理するのがポイントです。項目の並びを順に見ていきましょう。

①使いたい理由と時期、②設置場所の案

最初に、使いたい理由と時期を具体的に書きます。EVをすでに持っているのか、購入予定なのか、いつ頃から充電したいのかを伝えると、検討の優先度を判断しやすくなります。

次に、設置場所の案を示します。自分の区画に付けたいのか、共用の空き区画を使うのかで、関係する住民の範囲が変わるためです。候補を複数挙げておくと、理事会での選択肢が広がります。

③利用方法の案、④費用負担の案

利用方法は、導入マニュアルで「専用(自分の区画に置く)」「共用(空き区画などに共用の設備を置く)」「EVカーシェアリング」の3つに整理されています。どれが自分のマンションに合いそうか、案として示しておくとよいでしょう。

費用負担には、居住者全員で負担する方法と、利用者だけで負担する方法の2つがあります。電気代の取り方は、使った電力量(kWh)ごと、時間・回数ごと、駐車料金に定額で上乗せ、の3つが紹介されています。

出典:既存の分譲マンションへのEV・PHEV充電設備導入マニュアル(国土交通省サイト掲載)(2026年10月確認)

⑤使える補助金と公的な支援

最後に、使える補助金と公的な支援をそろえます。東京都の助成(居住者用、令和8年度)は、EVを持っているか・買う予定があるかを要件にしていません。特定の居住者に限って使う場合も助成の対象です。受付は令和9年3月31日17時までで、予算を超えた日に受理が止まります。

工事費の上限は、普通充電設備・コンセントスタンドで1基目135万円・2基目以降68万円(機械式は171万円・86万円)、充電用コンセントで1基目95万円・2基目以降48万円です(令和8年度)。ただしこれは上限であり、実際の額は経費と国の補助額で決まります。詳しくはEV充電器の補助金のページで解説しています。

東京都のポータルはQ&Aについて「マンション内でのご説明等にもご活用ください」と案内しています。公的な説明を添えると、理事会も検討しやすくなります。

出典:充電設備普及促進事業(居住者用)手引き(クール・ネット東京) / 東京都マンションEV充電器情報ポータル Q&A(2026年10月確認)

理事会が検討に使える公的な支援

理事会が検討を進めるとき、無料で使える公的な支援があります。東京都内であれば、専門家の派遣や個別相談会を活用できます。都外でも自治体の相談窓口があります。

東京都のアドバイザー派遣(無料・何度でも)

東京都の「マンション管理アドバイザー派遣」は、無料で何度でも利用できます。1区画だけの設置を検討している場合でも使えるのが特徴です。

相談できる内容には、補助金の内容、設置にかかる住民の合意形成の手続き、運用開始までの具体的なスケジュール、料金の徴収方法などが含まれます。派遣の事例では、依頼のきっかけが前々期の役員からの提案だったケースも紹介されています(事例としての紹介です)。

出典:東京都マンションEV充電器情報ポータル「マンション管理アドバイザー派遣制度」(2026年10月確認)

個別相談会(居住者も対象)

東京都の個別相談会の対象は「マンション管理組合の方、マンションオーナーの方、マンション居住者の方等」で、居住者も参加できます。

ただし、今年度の開催予定は未定です。開催の有無は公式ページで確認してください。

出典:東京都マンションEV充電器情報ポータル「個別相談会」(2026年10月確認)

都外の場合は自治体の補助・相談窓口

東京都外にお住まいの場合は、お住まいの自治体の補助金や相談窓口を確認しましょう。自治体ごとに制度の有無や内容が異なります。

自治体の補助金は補助金のページからたどれます。自分のマンションで付けられそうか、どんな手順になるかを知りたい方は、導入の相談・見積もりから無料で相談できます。

管理組合の理事

提案の項目は分かったけど、これを理事会に出せる形にまとめられるか不安です。

EV充電アドバイザー

東京都内なら無料のアドバイザーに資料づくりや合意形成の進め方を相談できます。都外でも相談窓口があるので、まず第三者の視点を入れると整理しやすいですよ。

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  • 補助金の対象になるか確認できる
  • 複数社の提案・見積もりを比べられる
  • 理事会・総会向けの資料づくりも相談できる

入力は3分ほど。検討の初期段階でも大丈夫です。

提案のあとの流れ

理事会への提案が受け入れられたあとは、住民の意見を集め、見積もりを取り、総会で決議するという流れが一般的です。合意形成には時間がかかることを前提に進めると安心です。

住民アンケート・説明会で意見を集める

まず、住民アンケートや説明会で意見を集めます。EVを持っている・買いたい人がどのくらいいるか、費用負担にどう考えているかを把握するためです。

意見を早めに集めておくと、総会での議論がスムーズになります。

現地調査・見積もりで費用を確かめる

次に、現地調査と見積もりで費用を確かめます。工事費は建物の電気設備や駐車場の状況によって変わるため、正確な金額は現地調査と見積もりで決まります。

複数の案を比べると、理事会での判断がしやすくなります。相談から運用開始までの全体像は相談から運用開始までの流れで確認できます。

総会での決議まで、合意形成は継続的に

最後に、総会での決議に進みます。東京都のポータルは「合意形成は、検討初期の段階から総会等での議決まで、継続的に行う必要があります」と案内しています。

一度の説明で終わらせず、段階を追って理解を広げることが大切です。決議の種類や進め方は総会決議・理事会合意で確認できます。なお、理事側で「住民からEVを買いたいと言われたら」どう動くかは住民から「EVを買いたい」と言われたらも参考になります。

よくある質問

Q. 理事でなくても提案できますか?
A. 提案はできます。総会の議題の出し方は管理規約で確認し、まずは理事会や管理会社に相談するところから始めるとよいでしょう。いきなり議案にするのではなく、要望と検討材料を伝えて一緒に考えてもらう進め方がスムーズです。
Q. 費用は提案した人が全部持つのですか?
A. 費用負担には、居住者全員で負担する方法と、利用者だけで負担する方法の2つの考え方があります。国土交通省のマニュアルでは、費用負担の取り決めについてあらかじめ総会で決議しておくことが望ましいとされています。
Q. 自分の区画に自費で付けてもいいですか?
A. 共用部分の電気を使うため、管理規約と総会での承認が要るかを確認する必要があります。承認を得る前に先に工事を頼むと、補助金の対象外になったり、あとでトラブルになったりする場合があります。まず管理組合に相談してください。
Q. 理事会で反対されたらどうすればいいですか?
A. 利用者負担の案、少ない口数から始める案、将来の増設に備えた計画など、選択肢を比べて示す方法があります。東京都内なら、第三者のアドバイザーに説明してもらう方法もあります。対立ではなく、複数の選択肢を提示する姿勢が合意につながりやすいです。

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  • 理事会・総会向けの資料づくりも相談できる

入力は3分ほど。検討の初期段階でも大丈夫です。

まとめ

マンションで電気自動車を充電するには、管理組合での合意(総会での決議など)が必要です。まずは理事会や管理会社に、要望と「誰が使い、誰が費用を持つか」の考えを伝えるところから始めましょう。

理事会への提案には、①使いたい理由と時期②設置場所の案③利用方法の案④費用負担の案⑤使える補助金と公的な支援の5つをそろえると、検討が進みやすくなります。東京都内なら無料のアドバイザー派遣も活用できます(個別相談会は今年度の開催予定が未定)。

EV充電のこれから相談室では、マンションの充電設備の導入について、補助金や合意形成の進め方を公的な一次情報にもとづいて整理し、無料で相談を受け付けています。理事会に出せる形に材料をまとめたい方や、まず現状を整理したい方は、気軽にご活用ください。

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この記事を書いた人

集合住宅のEV充電設備について、国・自治体の公式資料にあたりながら、管理組合・管理会社の方が判断しやすい形で解説しています。補助金は年度ごとに変わるため、申請前に必ず公式の最新情報をご確認ください。

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